名作フリーゲーム「CardWirth(カードワース)」のシナリオの情報をまとめたものになります。
主に、実際にプレイしたシナリオに対する個人的な感想になります。
今回は『鰯たちへと贈る海』です。
鰯たちへと贈る海
■『鰯たちへと贈る海』 iti様 シナリオ代筆:mahipipa様 対象レベル:6
張り紙から抜粋【冒険者たちが遠征中に通り掛かったある村では、こう言い伝えられている。
『女は海へは還れぬ。海で死んだ女は――』】
交易都市リューンよりはるか西方にある「村」、森と海が直に面する海岸沿いの村は冒険者たちの脳裏に「よそ者」という言葉を容易く想起させる場所だった。
そんな僻地の村「サルディオ」を案内してくれたのは一人の娘だった。
彼女は宿泊する際は小屋を使っていい、火を焚いても構わないと伝えると、風雨を凌げる程度の小さな小屋へと案内した。
彼女は冒険者たちが手際よく火を熾すことに驚いていた。
冒険者たちの一人が「火を熾すことも大変なほど生活が苦しいのか?」と問いかけたが、彼女は自分が不器用だからと答え、さらにこう続けた。
「女は海に拒まれる。海で死んだ女はハーピーになるのだ。」といった言い伝えがあるのだという。
その後、彼女は仕事がまだ残っているからと告げて、その場から離れていった。
しかし、冒険者たちが食事を摂っていると、何かが燃えるような臭いが漂ってきたのだった……。
僻地の村「サルディオ」を舞台にした探索シナリオ。
非常に閉鎖的かつ排他的な村であり、少し村人に話を聞いてみるだけでもそれがよくわかるほど。
そんな村で火事が起こり、その後「イアレ」と呼ばれる女性――冒険者たちを案内した人物が行方不明となる。
元々彼女は孤児であり、村の外からの人間ということで良い扱いは受けていないようだった。
そんな彼女の足跡を追うようにして冒険者は調査を開始する。
最終的に、冒険者たちは森や海側にある祠などを捜索したが、イアレを見つけ出すことはできなかった。
しかし……。
総括すると、緩やかに滅びへと向かう僻地の村と、その閉鎖的な環境から抜け出そうとあがいた人間を描くシナリオ。
最後に僻地の村「サルディオ」は炎に焼き尽くされることになるが、彼女が「成らなかった」としても滅ぶという結果は同じだったろう。
また、冒険者がサルディオは貧しく臆病すぎたと評しているように、新しい何かを取り入れることなく朽ち果てていくだけでは死ぬしかない。
この村はそういうものだったのだと、赤く燃え終えた大地に背を向けて想う。
ちなみに、このシナリオで手に入るアイテムはmahipipa様の別シナリオで加工することができる。
そのため、売却せずに保管しておくことをおすすめする。
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