名作フリーゲーム「CardWirth（カードワース）」のシナリオの情報をまとめたものになります。
主に、実際にプレイしたシナリオに対する個人的な感想になります。
今回は『仔犬に噛まれた話』です。
仔犬に噛まれた話
■『仔犬に噛まれた話』 砂糖味噌様 対象レベル：１～１０
張り紙から抜粋【黄ばんだ犬歯で泥を食む
肉の在処も終ぞ忘れて】
月が頂上にたどり着いた頃だろうか。
１人分の足音は冷えた空気に攫われることもなく、道々に響いていた。
いつも通りの薄暗闇の帰り道だった。
冒険者は宿への近道をしようと路地裏へと足を向けた。
鼻につく煙草の残り香、赤子の不満げな泣き声、汚物に蠢く蛆。
見慣れた路地裏を歩いていると、小さな影が足元を駆け抜けていった。
小さなネズミである。
冒険者を風避けに使っていたのだろう。
――ふと、足を止めた。
娼婦や乞食でもない、違和感がある息遣いを感じる。
少しの間をおいて、人影が冒険者の前に現れた。
それは、刃物を持った獣人の子どもだった。
「――金を出せ」
……どうやら、また面倒事が起きたようだ……。
総括すると、陰鬱な世界観をしっかりと味わえる重厚なシナリオ。
作品全体としては短編なのだが、強盗を試みる子どもに対する対応で物語の展開が変わるマルチエンディングタイプのシナリオ。
かなりのキーコードに対応しているようなので、冒険者のイメージに合う対処方法を実行すると良いだろう。
また、readmeにもあるように、「悪役」クーポンがあると専用の悪役ルートへ突入するようだ。
シナリオの展開を全部知りたい場合は注意をしておこう。
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