名作フリーゲーム「CardWirth(カードワース)」のシナリオの情報をまとめたものになります。
主に、実際にプレイしたシナリオに対する個人的な感想になります。
今回は『風の呼ぶ声』です。
風の呼ぶ声
■『風の呼ぶ声』 サンガツ様 対象レベル:4~5
張り紙から抜粋【また会おう。いつか、どこかの場所で。】
交易都市リューンから南へ3日ほど歩いた場所にある、バルダーク山脈のふもと、バルーク領。
冒険者たちは依頼を受け、馬車用に舗装された道を歩いて目的地――「ウーロス村」へと向かっていた。
「舗装された道は歩きやすいな」と、冒険者は思った。
依頼内容は少々不思議なもので、「バルダーク山脈から聞こえる謎の鳴き声の原因を突き止めて欲しい」というもの。
何でも、ここ一ヶ月ほど前から、山脈から吹く風に混じって魔物の雄叫びのような声が聞こえるのだとか。
今のところ、不可解な鳴き声が聞こえるだけで被害は出ていないようだが、不気味な現象に恐怖を感じた村が依頼を出したのだろう。
目的の村へと到着した冒険者は、依頼人である村長宅へと向かいくわしい話を聞くことにした。
村長によると、ゴブリンなどの力の弱い妖魔が山に棲み着くことはあるそうだが、今回のような巨大な生き物を思わせるような気配は今までになかったものだという。
村に住んでいる者としても、今までに聞いたことのない鳴き声でもあるそうだ。
また、去年の夏頃、賢者の塔を逃げ出した魔術師がバルダーク山脈で行方不明になったという話があったそうだ。
依頼に関係があるかは現時点では不明だが、思い当たる異常はその程度だそう。
さらに、「ロジア」と名付けられた少年が半年前に村に迷い込んできたのだそうだ。
村での情報収集を終えた冒険者は、バルダーク山脈へと向かおうとしていたのだが……。
バルダーク山脈に起きている異変の原因を突き止める探索シナリオ。
最初はバルダーク山脈を冒険者が自分のペースで探索すると思っていたら、何とロジア少年が行方不明になってしまう。
子どもたちの面倒を見ている先生によれば、夜間に物音がしたらしく、それがロジア少年が外へ出た音だったのではと語る。
先生をはじめ、村人は村の中を探すので、バルダーク山脈での捜索を冒険者にお願いしてくる。
捜索依頼を快く引き受けた冒険者は、急いでバルダーク山脈向かう。
その後は、風や獣などと戦いながら進んでいく冒険者。
その途中、山中の崖にてロジア少年を見つける。
全身を打ち身とかすり傷で酷い有様だったが、骨折などの重症ではないのは不幸中の幸いだと言えよう。
また、崖にある洞窟の壁には、行方不明になった魔術師がものと思わしき文章が彫られていた。
そこには、自分の魂と年老いた竜の魂を入れ替えることが書かれていた。
そして、冒険者の一人は、ロジア少年から竜の魔力を感じることを告げるのだった……。
総括すると、冒険者と魔術師と竜の王道シナリオ。
前半は詳細不明の依頼についての情報を集める形で村人たちと関わることになる。
牧歌的な村やそこに生きる人々との関わりは微笑ましい限り。
後半は、依頼を進めるために探索を行うのだが、山中はもちろんダンジョン探索も充実しており、強力な敵への対処方法を工夫したりと面白い。
魔術師が残した痕跡から真実へと至ろうとする冒険者の姿は、非常に頼もしくかっこいいものだった。
そして、今回の事件の黒幕である魔術師は悪人だが、回想や彼が残した文章などでどういった人物なのかについて情報を得られる。
劣等扱いした賢者の塔の連中を見返したかったのだが、ギリギリのところで心変わりがあったようだ。
また、自身の決着をつけるために竜が作り出した「剣」の存在や、自身が滅びることがわかって行動した魔術師への選択肢は冒険らしさがあり興味深い。
多くの人におすすめできるシナリオなので、ぜひともプレイしてみて欲しい。
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