CardWirthシナリオ感想・おすすめ『都市の輪郭』 | ごろん小路。

CardWirthシナリオ感想・おすすめ『都市の輪郭』

名作フリーゲーム「CardWirth(カードワース)」のシナリオの情報をまとめたものになります。

主に、実際にプレイしたシナリオに対する個人的な感想になります。

今回は『都市の輪郭』です。

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都市の輪郭


■『都市の輪郭』 柚子様 対象レベル:7~8



張り紙から抜粋【東には、右府将軍ハルロ・ムウ率いるニムストゥーム軍主力部隊が陣を展開し、静かに時を待っていた。
西には、都市にとって真に致命傷となりうる刃を呑んだ脅威が潜んでいた。
風が吹き、夜は無情に過ぎゆく。
都市は死に瀕していた。】


「きみにとってリューンとは一体何?」

その問いに対する答えを告げると、冒険者は胸壁の向こう――深い夜の中へと下っていった。

そして自分もまた縄を掴み、塔の外壁に足をかけ慎重に滑り降りていった。

……冒険者である我々がなぜこんなことをしているのかというと「戦争」が原因である。

事の発端は、七日前に遡る。

遠方で依頼をこなした帰り、黒煙のくすぶる村へと行き当たった。

村はすでに略奪の限りを受けた後で、無惨に破壊された家屋と人の肉が焼ける臭いが漂っていた。

そして、そこにいた兵士たちの鎧に刻まれた紋章には見覚えがあった。

辺境国家ニムストゥーム。

兵士たちが去るまで身を隠し、生き残りの村人から話を聞くことができた。

それによれば、道すがら略奪を繰り返し、西へと――彼らの目的は交易都市リューンなのだという。

それを裏付ける情報として、ニムストゥームはファリスやデルファリアに侵攻し、これらを併呑している。

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次の目標が交易都市リューンでも何ら不思議ではない。

村人から話を聞き終えた冒険者たちは話し合い、悟られぬようにニムストゥーム軍を追いかけ、頃合いを見計らって末端の雇われた傭兵部隊へと潜り込んだ……。


戦争を題材とした探索シナリオ。

交易都市リューンに迫る危機を退けるべく、冒険者たちがニムストゥーム軍を出し抜くために走る。

主役である冒険者たちのリューンへの思い入れが伝わる繊細なたくさん描写があり、一気に物語に引き込まれる。

また、対象レベルからわかる通り、この時の冒険者たちには軍隊を退けるような力はないため、交易都市リューンに予想外の危機が迫っていることを伝え、リューンと協力して対処することになる。

そのため、交易都市リューンの冒険者にはおなじみの、しかし侵略者たちは気が付かない場所……下水道を使って移動を行う。

また、いくつかのシナリオとクロスオーバーしており、該当シナリオをクリアしているとセリフなどが変わる部分がある。

探索パートもよく練られており、戦闘はもちろん、過去の出来事を思い浮かばせる壁画や遺物の存在などの背景が秀逸。

さらに、地図をすべて埋めてクリアすると報酬がもらえる特典がある。


総括すると、交易都市リューンで活動して実績を積んだ「冒険者」とは、はたしてどういったものかを知ることができる面白いシナリオ。

もちろん、戦争が題材なので軍隊などの描写もあるが、冒険者が直接的にそれらと相対はしない。

そのため、やはり「交易都市リューンの有力な冒険者とはなにか?」が主題にあると筆者は考える。

自分たちが積み重ねてきたものが、事態を次へと繋いでいくことができるのは感慨深いものがある。

多くの人におすすめできるシナリオなので、ぜひともプレイしてみて欲しい。

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