海水浴シーズンになると「離岸流」による海難事故が発生することがあります。
そんな離岸流ですが、戻り流れと呼ばれることもありますが、どういった違いがあるのかよくわからないかと思います。
また、離岸流や戻り流れから助かる方法も知っておきたいところです。
そこで今回の記事では、
- 戻り流れと離岸流の違いとは?
- 戻り流れや離岸流から助かる方法とは?
これらの情報をまとめてみました。
戻り流れと離岸流の違いとは?
「戻り流れ」と「離岸流」は海の波が引き起こす現象なのですが、それぞれ異なる特徴をもっています。
まず「離岸流」ですが、これは波に運ばれてきた海水が沖へ向かって戻る時に発生する流れのことです。
通常、波は沖から幾度となく海岸へ打ち寄せてきます。
この状態が続くと海水はどんどん海岸側に溜まるのですが、どこかのタイミングで沖に戻ろうとする動きが生じます。
そしてこの時、大量に溜まった波が海岸側から沖の方へと向かって一方的に流れる速い流れが発生します。
これが離岸流になるわけですね。
この離岸流で生じる水の流れは「最大で1秒間に2mほど」と、陸における人の早歩きと同じ位の速さになります。
こう書くと水の流れが遅いように感じますが、実際は水中だと速く感じられ、さらに水泳選手でも流れに逆らっては泳げないとされています。
しかも、この離岸流の幅は10~30mと広くありませんが、沖へ向かって移動する波の範囲は数10~数100mと非常に長くなることがあります。
岸から離れると流速は弱まりますが、短時間のうちに海岸から一気に流されてしまうため、流された人がパニックになって溺れる場合があります。
次に、「戻り流れ」についてです。
戻り流れとは、特殊な地形で発生する離岸流のことです。
具体的には、波の「押し波」・「引き波」の運動から離れ、波が砂浜を遡上(そじょう)してから自然流下で海へ戻る時の流れがあります。
これが戻り流れです。
離岸流は遠浅の海岸で発生するのですが、戻り流れは比較的砂浜の勾配が急な海岸で発生しやすい傾向があります。
例えば、通常時の波の高さが膝下程度しかこない砂浜でも、戻り流れが発生すると人が波によって大きく転倒するほどの勢いになります。
この時の波の強さはかなりのもので、頭を強く打ち付ける・転倒したまま波に攫われるといった被害が懸念されるほどになります。
また以下のリンクにある動画で、戻り流れの凄まじさを確認することができます。
戻り流れや離岸流から助かる方法とは?
まず、離岸流から助かる方法ですが、これは「海岸と並行に泳ぐこと」になります。
前章にもあるように、離岸流は沖へと向かう流れはとても速いですが、その横幅はあまり広くありません。
そのため、流れに逆らって岸へ戻ろうとするよりも、海岸と並行に泳ぐことで離岸流の流れから出ることが効果的です。
また、離岸流に巻き込まれないようにするためには、以下のような方法が効果的です。
2・監視員やライフセーバーの人から離岸流の情報を教えてもらう
3・堤防など人工構造物の近くで泳がない
4・砂浜が削られている場所付近では泳がない
5・波が高い日は海に入らない
以上です。
次に、戻り流れから助かる方法ですが、これは「海岸に近寄らないこと」になります。
前章にもあるように、戻り流れの勢いは凄まじく、波が人を転倒させてそのまま海に攫うこともあります。
波によって転倒した状態で海水が覆いかぶさってきて、もみくちゃ状態になるとパニックになり呼吸に失敗すると窒息し、最悪なら溺死することも考えられます。
そのため、上記にもあるように波が高い日や遊泳禁止区域で泳がないことが重要になります。
あるいは、戻り流れに巻き込まれた場合は、「息を止めて海面に浮上するのを待つ」ことが大切です。
浮上場所が海岸に近い場所なら、そのまま泳いで戻ることができますし、呼吸困難からの溺死も回避できます。
逆に、沖の方向へ大きく流されてしまった時など、自力で海岸へ戻ることが困難である場合、浮くことに専念して周りに助けを求めるようにしてください。
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離岸流に関するその他の情報
離岸流の対処方法とは?どこまで流されるの?流された人を見つけたら?
まとめ
「戻り流れ」と「離岸流」は海の波が引き起こす現象なのですが、それぞれ異なる特徴をもっています。
まず「離岸流」ですが、これは波に運ばれてきた海水が沖へ向かって戻る時に発生する流れのことです。
通常、波は沖から幾度となく海岸へ打ち寄せてきます。
この状態が続くと海水はどんどん海岸側に溜まるのですが、どこかのタイミングで沖に戻ろうとする動きが生じます。
そしてこの時、大量に溜まった波が海岸側から沖の方へと向かって一方的に流れる速い流れが発生します。
これが離岸流になるわけですね。
次に、「戻り流れ」についてです。
戻り流れとは、特殊な地形で発生する離岸流のことです。
具体的には、波の「押し波」・「引き波」の運動から離れ、波が砂浜を遡上(そじょう)してから自然流下で海へ戻る時の流れがあります。
これが戻り流れです。
また、離岸流から助かる方法ですが、これは「海岸と並行に泳ぐこと」になります。
そして、戻り流れから助かる方法ですが、これは「海岸に近寄らないこと」になります。