名作フリーゲーム「CardWirth(カードワース)」のシナリオの情報をまとめたものになります。
主に、実際にプレイしたシナリオに対する個人的な感想になります。
今回は『グリムキーパー』・『アルクレンクへの代理配送』・『途方も価値のない乞食の洞窟』・『吸血鬼の城』です。
注意点として、ここにある情報は筆者の個人的な感想や価値観に基づくものであり、客観的・情報的に正しいかは保証できません。
また、すべてのCardWirthシナリオやその作者様・素材制作者様を侮辱・批判するものでもありません。
最低限の情報のみを掲載していますので、シナリオの配布元や現在入手可能かどうかの確認は各自の責任でお願い致します。
CardWirthシナリオ感想
■『グリムキーパー』 巫女瓜様 対象レベル:10
張り紙から抜粋【その黒塗りの建物に脱獄囚たちはいた。】
脱獄囚と会話をしたり戦闘をしたりするシナリオ。
脱獄囚と戦う際には2つの方式がある。
1つは通常の戦闘と同じようにそのまま戦う方式。
とは言え、各人物の技能構成はそのキャラクターのイメージ通りかつ真面目に考えられているので手強い。
全体攻撃やこちらのバフを剥がす攻撃などが普通に使われるので、適当な構成で挑むと痛い目を見る。
もう1つは地下で戦闘を行う場合なのだが、こちらは目標を撃破して意識不明にした上で、さらに敵を「捕縛」する必要がある。
「捕縛」はあらかじめ配布されるアイテムを使って行うことが可能で、「捕縛」しないと敵対象を戦場から除外できず戦闘が終わらない。
そのため、意識不明にした・これから意識不明にする対象を順序よく「捕縛」していくことが求められる。
基本的には回復役やデバフをばら撒く人物から倒すと良いだろう。
ちなみに、地上では各人物と会話ができるのだが、「鑑定」・「魅了」・「掌破」などのキーコードに対応している。
気になるようなら試してみると面白いぞ。
■『アルクレンクへの代理配送』 mahipipa様 対象レベル:7~9
張り紙から抜粋【:依頼内容:依頼をすっぽかした奴の代わりにアルクレンク領まで配達を頼む。荷物は複数あるから、分担するように。】
張り紙にもあるように、依頼をすっぽかした奴の代わりに「アルクレンク領」まで配達依頼をすることになった冒険者たち。
交易都市リューンから馬車で北へと進み、すっかり途中にあるラーデックが見えなくなる頃に目的の街へとたどり着いた。
北限の地、タルタ―シュよりかはかろうじてリューンに近い場所にあるこの地を、人々はまとめて「アルクレンク領」と呼ぶ。
硝子細工に名高いハリガラ村を擁するこの地は、古くから錬金と染め物の街として栄えてきた。
ちなみに、ハリガラ村はかつて、魔人アルシナシオンが生まれた場所でもある。
冒険者たちは以前の硝子の胎での冒険を思い出していた。
それと同時に、宿の亭主から聞いた妙な出来事も頭をよぎった。
何でも、「使い魔であるはずのガーゴイルが一人歩きをしていた」のだそうだ。
事の詳細は不明だが、気になるので一応覚えておくことにしよう。
さて、まずは「アルクレンク領」への配達依頼を手分けして終わらせよう。
――そして、余った時間で観光をするのだ……!
同作者様による一連のシナリオの最終作にあたるシナリオ。
序盤は上記の配達依頼をこなしつつ街を探索することになる。
配達する品を届ける過程でいくつかの情報も手に入る。
また、このタイミングで街で買い物もできるので、なにか必要なものがあれば購入しておこう。
なお、領主の家ではどこかで見たような陰謀論者が家の人間と論戦を繰り広げていた。
「ヨッドで見ましたね……(小声)」
そうこうしていると一人の少女が――ヨッドの「ナーリヤ」が声をかけてきた。
彼女はヨッドでの事件後、見聞の旅に出て陰謀論者の実家に立ち寄ったらしい。
その後、とある喫茶店に入店した冒険者たちは何とヨッドの事件で知り合った異端審問官と遭遇するのだった……。
一方、硝子細工に名高いハリガラ村へ配達物を届ける冒険者たちは、半身を植物に侵された冒険者「ロバート」と再開する。
彼はハリガラ村の孤児の一人で、村人たちは身寄りのない状態のロバートを育ててくれたのだ。
利用する宿が冒険者のものと同じだったので、後で会う約束をして別れた。
その後、配達依頼を終えた冒険者たちは「輝くビーズ亭」へと向かった……。
そして、「輝くビーズ亭」で部屋の手配と荷物番をしている冒険者は、エールを飲みながらくつろいでいた。
すると、宿の中がやけに賑やかになる。
どうやら、本来は音楽を供する吟遊詩人たちは、舞台の上であんぐりと口を開けて弾く手を下げている。
――炉の側で女が踊っていた。
冒険者か踊り子だろうか?
身体のラインを隠すようなゆるい衣が、なびくたびに腕やつま先を浮かび上がらせている。
そんな彼女――「オルドリノ」は冒険者に対して手を差し伸べた。
仲睦まじい踊りの誘いではなく、冒険者への徴発である。
それに対して冒険者は”力強く踏み出して誘いに乗った”のだった……!
総括すると、とんでもなく丁寧に作られた超長編探索シナリオ。
シティ・アドベンチャーとウィルダネス・アドベンチャーの双方が存在する。
ここまでの書いた感想の段階でもまだ前半部分が終わっていない状態。
ここからさらにとんでもない事件が巻き起こり、冒険者たちはその解決に奔走することとなる。
また、今までのシナリオで出会った人々と協力して黒幕と戦うのは非常に燃える展開。
そして、攫われてしまったあの人を助けるために、失われた過去を追い求めることもできる。
すべては冒険者の選択に委ねられているのだ。
多くの人におすすめできるシナリオなので、ぜひともプレイしてみて欲しい。
■『途方も価値のない乞食の洞窟』 地下帝国様 対象レベル:1~15
張り紙から抜粋【「ヴェルニースの炭鉱街までは、子供の足でも一日でたどり着けるだろう」神秘的な古代の言葉で誰かが囁いた。】
某フリーゲームを題材にして「ゴブリンの洞窟」を下地にしたシナリオ。
張り紙にある炭鉱街の名前で察する人も多いだろう。
ベースとなっているシナリオが「ゴブリンの洞窟」なので討伐型の戦闘シナリオとなる。
……のだが、洞窟内にいるスライムのような生き物を倒すだけではない。
道中には胡乱な男がいるし、最深部の宝箱を「鑑定」すると隠し通路を発見できる。
あるいは、胡乱な男を「攻撃」しても良いし、地下通路を先に進むと恐るべき存在と相対することができる。
また、「本当に食べてしまったのか?」で有名なアレも転がっている。
シナリオの対象レベルが示す通り、クリアするだけなら駆け出し冒険者でも十分に可能だが、スライムのような生き物以外の相手と戦う場合はしっかりとした準備が必要になるだろう。
ちなみに、カードワース世界には「猫のゆりかご」はないが、「鋼鉄の箱」はあるのでこちらを活用しても良いかもしれない。
とくに、地下通路の敵はかなりの強さを誇るので注意をしておこう。
■『吸血鬼の城』 飛魚様 対象レベル:9~10
張り紙から抜粋【珍しく冒険者達に指名の依頼が来た。「吸血鬼が出たから退治してくれ、報酬は最低でも5000sp。旅費や宿泊費等は向こう持ち・・・って事だな」「随分と省いたね・・・」】
今回の依頼は泉の国「ホクセル」からのもの。
依頼人は宮廷魔術師「イスミ」という人物からだった。
依頼書の冒頭にはやたら冒険者を持ち上げる美辞麗句が並んでいたが、要約すると国を脅かしている吸血鬼を討伐してほしいとのこと。
ロードヴァンパイア――バルテルミー率いる一族を討伐依頼である。
宿泊費などは依頼人持ちで報酬は銀貨5000枚。
ただし、すでに「ホクセル」最強の冒険者が討伐に失敗しているほか、王族が攫われているなど末期的な状況である。
さらに、吸血鬼討伐に参加した人間が敵側に取り込まれているので、敵の吸血鬼の数がかなり多いことが予想されるとのこと。
冒険者たちは仲間同士で相談した結果、この恐るべき吸血鬼討伐依頼を引き受けたのだった……。
泉の国「ホクセル」を襲撃しているロードヴァンパイア――バルテルミー率いる一族を討伐するシナリオ。
道中は敵の本拠地を探索するなど様々な要素があるが、基本的には一本道。
ただ、所々で選択肢が存在しており、そこら辺の人を脅して金品を奪えたり特定の人物に対して騙し討ちができる。
さらに、吸血鬼からの提案に乗って依頼人を裏切り、泉の国「ホクセル」を襲撃することも可能。
ちなみに、裏切りルートではなぜバルテルミーたちが「ホクセル」を襲撃しているのかを知ることができる。
また、吸血鬼討伐ルートでの最終戦闘では、大幅なパワーアップをしたバルテルミーと戦うことになる。
本人のレベルが高いということもあるが、付帯能力によるバフが凄まじくおそらく常識的な手段では倒すことができない。
防御を貫通する超高威力技能を連打するか、麻痺や一撃必殺型の技能を阻止するイベントは組まれていないようなので、うまく相手の耐性を貫通できればそのまま倒すことができる。
なお、一定ターン数が経過すると自滅するので、通常はこちらを狙った方が楽だと思われる。
味方全体を強化・回復する技能や召喚獣などを駆使すればそこまで難しくはない。
総括すると、吸血鬼の恐ろしさがよく描かれた面白いシナリオである。
上記にあるように、一部の戦闘は非常に難易度が高いが救済措置もあるためとくに問題ではないだろう。
またバルテルミーはとあるシナリオで入手できる「魔法の斧」を持っている。
倒すと手に入るので忘れずに持っていこう。
……唯一疑問なのは、最後のバルテルミーをそのまま倒した際の展開や配布されるクーポンについて。
あれはどういう意図があってああしたのだろう?
カードワースの歴史は長いから、ああいうものが流行った時期だったのだろうか?
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