「サル痘」とはポックスウイルス科オルソポックスウイルス属のサル痘ウイルスによる感染症です。
2022年7月23日、WHOは感染の拡大が続いているとして、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しましたが、日本での治療方法やワクチンがどうなっているのか気になりますよね。
そこで今回の記事では、
- サル痘の治療法は日本にあるの?
- サル痘のワクチンは日本にあるの?
- サル痘の症状とは?
これらの情報をまとめてみました。
サル痘の治療法は日本にあるの?
結論から言えば、日本国内にはサル痘に対して特効となるような治療方法は存在しません。
まず、日本国内においては、利用可能な薬事承認された治療薬が存在しないことが挙げられます。
例えば、インフルエンザの治療薬は大きく分けて飲み薬・吸入薬・点滴の3種類があり、症状や薬を服用する人間の年齢などを考慮して処方されますが、サル痘にはこういった治療薬がありません。
ちなみに、サル痘への予防方法という意味では、天然痘ワクチンによって高い発症予防効果があるとされていますが、日本では1976年以降、天然痘ワクチンの接種は行われていません。
そのため、サル痘の治療方法とは、その時に現れている症状への対処療法を行うという形になります。
例えば、サル痘の特徴的な症状の1つに発疹や水疱(みずぶくれ)がありますが、これらに対するスキンケアなどですね。
サル痘のワクチンは日本にあるの?
前章にもあるように、サル痘の予防ワクチンという意味であれば、天然痘ワクチンが治療や予防に有効であることが示唆されています。
しかし、日本では1976年以降、天然痘ワクチンの接種は行われておらず、実質的にはサル痘の予防ワクチンは存在しないということになります。
そのため、流行地を訪れることがあれば、サル痘ウイルスを保有しているリス・ネズミ(げっ歯類)・感染したサルといった動物や、感染している人間との接触を避けることが大切です。
もちろん、そういったサル痘の流行地に行かないことは、健康を守る上ではさらに重要ですね。
サル痘の症状とは?
サル痘の症状としては、発熱や発疹・激しい頭痛・悪寒・筋肉痛・局所リンパ節腫大などが挙げられます。
これらの症状は、サル痘潜伏期間である5~21日(平均では12日間)後に強く現れます。
そして、サル痘の特徴として、発症から1~3日後には水疱(すいほう)が顔に現れ、その後は全身へと症状が広がっていきます。
顔以外では特に手のひらや足の裏にできやすく、口の粘膜や眼、生殖器にも出現します。
また、この水疱は、この部分から膿が出た後で、痕が顔面や全身に醜く残る可能性があります。
サル痘に関するその他の情報
サル痘の感染経路で人から人に移る?どんな病気?治療方法とは?
まとめ
サル痘は、リス・ネズミ(げっ歯類)などの動物をはじめ、人間にも感染する可能性がある病気です。
人間から人間へと感染することもあるため、サル痘に感染したことが疑われる場合は、すぐに病院を受診するようにしましょう。