「蛍」は綺麗な光を放つ昆虫として有名です。
そんな蛍ですが、普段何を食べて生きているのかわからない方は多いのではないでしょうか?
また、空を飛ぶ成虫はもちろん、幼虫の時代の餌についても同様です。
そこで今回の記事では、
- 蛍は何を食べるのか?
- 蛍の幼虫の餌とは?
これらの情報をまとめてみました。
蛍は何を食べるのか?
結論から言えば、蛍の成虫は何も食べることができません。
食欲がないといったような話ではなく、身体の構造上、口に相当するものが退化しているため、物を食べることができない昆虫なのです。
ですので、蛍は成虫になった後は何も食べることなく一生を終えます。
何も食べることができない影響なのか、蛍の成虫の寿命はとても短く1週間程度しか生きることができません。
そのため、基本的には幼虫時代に蓄えた栄養を使って活動しているわけですね。
一応、管になっている口から水は飲むことはできるので、草などに溜まっている水を飲む姿を見ることはできます。
ちなみに、上記の通り蛍の成虫は水しか飲めませんが、砂糖水を与えることで寿命が少しばかり延びることがわかっています。
過去に行われた実験では、自然環境では1週間程度しか生きることができない蛍の成虫が、人間が用意したメロンやスイカの甘い汁を飲むことで4週間程生存したという結果が存在します。
これは、スイカやメロンの汁に含まれていた糖分を蛍が飲むことで、活動のためのエネルギーとなって長生きできたのだろうとされています。
蛍の幼虫の餌とは?
結論から言えば、蛍の幼虫のエサは川などに生息している巻き貝です。
蛍の中でも有名な「ゲンジボタル」はカワニナという川にいる淡水性巻き貝を食べ、「ヘイケボタル」は田んぼなどに生育しているモノアラガイなど様々な巻貝を食べて生活してます。
蛍の幼虫は、口から巻き貝の肉を溶かす黄色の消化液を分泌し、それによって液化した巻き貝を食べています。
それ以外では、稀にではありますが、ゲンジボタルの幼虫はコモチカワツボやエビやガの幼虫を食べることがあるようです。
また、蛍の幼虫は結構な数のカワニナを食べることがわかっており、1匹の幼虫が十分に成長するまでには30個以上のカワニナを食べる必要があるそうです。
そのため、蛍の幼虫のエサとなるカワニナの数が豊富であることが、蛍が生育するための条件の1つとなっています。
ちなみに、このような条件から蛍の飼育を一般人が行うことは難しいです。
エサとなるカワニナ以外にも、水質の維持や苔の管理、カビ対策など様々な予防や対策を講じる必要があるからです。
蛍が成虫であれば水を与えるだけで良いのですが、護岸工事や人工的な照明の影響で蛍の絶対数が減少しているため、自然環境で繁殖するようにしてあげた方が良いかと思います。
蛍に関するその他の情報
まとめ
蛍の成虫は水飲みを口にして、幼虫時代に蓄えたエネルギーを使って生きています。
蛍の幼虫の場合は、カワニナなどの巻き貝を食べて成長していきます。