「蛍」は夜間に幻想的な光を放ちながら飛ぶ昆虫として有名です。
しかし、蛍の幼虫に関してはよくわかりませんよね。
また、蛍が幼虫でいる期間や天敵などについても同様です。
そこで今回の記事では、
- 蛍の幼虫はどこにいる?
- 蛍が幼虫でいる期間はどのくらい?
- 蛍の幼虫の天敵とは?
これらの情報をまとめてみました。
蛍の幼虫はどこにいる?
蛍の幼虫は、卵が孵化した場所の近くにある水の中にいます。
蛍のメスは卵を水辺の湿ったコケなどに産み付け、一ヶ月程度の後にその卵から孵った幼虫はコケを下り、川の中へと入っていきます。
蛍の幼虫は光を嫌う性質があるため、水底にある石や小さな窪みを見つけてそこに隠れます。
また、ゲンジボタルの幼虫の場合は生息地である川底全域で生活しているわけではありません。
水深が10mから50mほどで流れが急ではなくある程度流れがある場所に多く生活しており、川の縁などにはほとんど幼虫はいません。
そして、幼虫はそういった環境にいるカワニナ(巻き貝)を食べて成長していきます。
ゲンジボタルの幼虫は成虫になるまで30個以上のカワニナを食べる必要がありますが、上記のような生息条件があるため、カワニナを食べ尽くすことはないようです。
ちなみに、ヘイケボタルの幼虫も同様に川の中で生活していますが、こちらは沼や田んぼの中でも生育可能なようです。
彼らのエサはタニシやサカマキガイ、モノアラガイなどの淡水の巻貝になります。
蛍が幼虫でいる期間はどのくらい?
結論から言えば、蛍が幼虫でいる期間は「およそ1年ほど」になります。
蛍の成虫は6月~7月に産卵をするのですが、そこから孵化した幼虫はエサとなる巻き貝などを食べながら脱皮を成長していきます。
そして、寒い冬の季節が訪れると石の下などに隠れてそのまま冬を越します。
寒い冬の季節は幼虫の姿まま過ごすわけですね。
その後、4月から6月になると幼虫は川の中から出て、陸地で蛹へと変化します。
ゲンジボタルは10日程、ヘイケボタルは30日程で成虫となり、土の中から這い出て夜間に飛び回ります。
蛍の幼虫の天敵とは?
蛍の幼虫の天敵は「魚・カニ・ザリガニ・ヤゴ・鳥」が挙げられます。
魚であればメダカなどが蛍の幼虫を食べますし、アメリカザリガニは小さいサイズでも幼虫を積極的に捕食することで知られています。
また、トンボの幼虫であるヤゴの一部は蛍の幼虫を捕食することがあるようです。
鳥はホタルの幼虫に毒があることから食べないものもいるかと思いますが、逆に気にしない種類の鳥も存在するかと思います。
蛍に関するその他の情報
まとめ
蛍の幼虫は川の中で生活をしており、普段は水底にある石や小さな窪みを見つけてそこに隠れています。
蛍が幼虫でいる期間は「およそ1年ほど」になり、寒い冬の季節を乗り越えて成虫へと成長していきます。