「コロナウイルス」に関する情報の中でエアロゾル感染という単語を見聞きすることがあります。
【コロナウイルス「エアロゾル」感染の可能性指摘】といった具合です。
「飛沫感染のことじゃないの?」と考える方が多いかと思いますが、よくわかりませんよね。
コロナウイルスが猛威をふるっている状況だからこそ、正確な情報を知っておきたいところです。
そこで今回の記事では、コロナウイルスのエアロゾル感染とは何なのかについて、お伝えさせていただきます。
コロナウイルスのエアロゾル感染とは何なのか?
そもそも「エアロゾル感染」とは、学会などで正式に定義されたものではありません。
ここでいうエアロゾルとは、「気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子」のことを指しています。
コロナウイルス疾患者が咳やくしゃみなどをすると、この粒子が拡散し他の人が吸い込むことで感染することをエアロゾル感染と呼んでいる場合が多いかと思います。
つまり厳密に言えば、エアロゾル感染とは「エアロゾルを介した感染」という表現が適切でしょう。
また、「エアロゾル感染は空気感染のことなのでは?」と考える方がいらっしゃるかと思います。
これに関しては、エアロゾル感染は「限定された条件下で発生しやすいという点で通常の空気感染とは異なる」とされているため、空気感染とは違うものだと言えます。
ただ、エアロゾル感染を一般的な飛沫感染と比較した場合、飛沫感染は痰や咳といった人体から分泌されるものによって核が覆われた状態でウイルスが周囲に飛散していきます。
時間経過などにより、このウイルスを覆っている分泌物が消え去るとウイルスは感染力を失います。
しかし、エアロゾル感染は上記にあるように、「気体中に浮遊する微小な液体または固体の粒子」の状態でも感染力があるため、飛沫感染よりも感染力が強く、空気中を漂うために広範囲に影響を与えると言えるでしょう。
コロナウイルスがエアロゾル感染するかは不明
コロナウイルスがエアロゾル感染するかどうかは、現状では不明です。
例えば、中国当局は2020年2月に「コロナウイルスがエアロゾル感染する可能性がある」と発表していますが、これは前章にある飛沫感染と混同している可能性があります。
いわゆる慣用句的な表現で「コロナウイルスがエアロゾル感染する」といった言い方をした可能性もありますし、同月9日の記者会見では「エアロゾルを介して感染することを示す証拠はない」と否定するなど、中国国内でも見方が割れているようです。
そのほかにも、日本のテレビなどではエアロゾル感染について「可能性」が言及されているだけで、エアロゾル感染の確認はされていません。
また、コロナウイルスの感染ルートには「飛沫感染」と「接触感染」の2つが存在するとされています。
現在では、この2つの感染ルートに対する予防策を講じた方が現実的でしょう。
これらに対する予防方法に関する情報は、以下の記事にてお伝えしています。
コロナウイルスに関する最新の情報を入手するようにする
新型コロナウイルスは、まだまだ多くのことがわかっていないのが現状です。
新しい発見により情報が更新されたり、誤った情報が口コミやインターネットなどで出回る可能性があります。
そのため、自分自身でコロナウイルスに関する正確な情報を入手するようにしましょう。
例えば、厚生労働省や首相官邸のウェブサイトなど、公的機関で発表されている情報を確認するなどの方法が一般的ですね。
こういった正しい1次情報を入手して、誤った情報を行動基準に据えないように注意してください。
まとめ
コロナウイルスが猛威をふるっている状況では、正確な情報を知っておきたいですよね。
そのために、この記事がお役に立てれば幸いです。