「カモノハシ」と言えばオーストラリアに生息する不思議な生き物です。
そんなカモノハシですが、何類なのかよくわからない方は多いのではないでしょうか?
カモのようなクチバシがあって、短い足には水かきと蹴爪……と、いくつもの特徴がありますからね。
そこで今回の記事では、
- カモノハシは何類なのか?
- カモノハシは卵をなぜ産むのか?
これらの情報をまとめてみました。
カモノハシは何類なのか?
結論から言えば、カモノハシは人間と同じ哺乳類である動物です。
カモノハシには、平べったいクチバシがあったり、水かきや産卵をするという特徴がありますが、「カモノハシ科カモノハシ属」に属する哺乳類になります。
かつては、卵からかえる彼らは爬虫類か鳥類に分類すべきだと、学者の間でも意見が割れていたこともありますが、上記のように哺乳類だとされているわけですね。
そして、カモノハシは単孔類と呼ばれる種類の動物で、鳥類や爬虫類などと同じく総排泄腔(肛門・排尿口・生殖口を兼ねる器官のこと)をもっています。
カモノハシ以外の単孔類はハリネズミが存在しますが、カモノハシとハリモグラの仲間に含まれる5種しか世界には存在せず、非常に希少な動物だと言えるでしょう。
また、カモノハシは水辺に穴を掘って暮らし、水中で甲殻類や水棲昆虫などを食べます。
基本的に、生活時間の多くを水の中で狩りをすることにあてているのですが、水中では目や鼻を閉じて行動します。
こうなると何もわからなくなるかと思いますが、カモノハシには獲物が動く時に発する微弱な電流や水流をクチバシで感じることができる能力があります。
これがあるため、水の底にいる甲殻類や水棲昆虫を探し当てることができるわけですね。
ちなみに、カモノハシは日本では知名度が高い動物なのですが、野生のカモノハシは日本には生息していません。
また、これは動物園など飼育も同様で、日本国内にはカモノハシは存在しないわけです。
というのも、カモノハシはオーストラリア政府の許可がないと国外から移動させることは禁じられている動物となっているからですね。
ですので、どうしてもカモノハシを直接みたいという場合は、カモノハシがいるオーストラリアのビクトリア州にあるヒールズビル自然保護区や、クイーンズランド州にあるローンパインコアラ保護区、メルボルン市内にあるメルボルン動物園などに赴く必要があります。
カモノハシは卵をなぜ産むのか?
カモノハシは卵をなぜ産むのかというと、これは「カモノハシが原始的な哺乳類だから」です。
どういうことかと言うと、すべての哺乳類の祖先は爬虫類(正確には哺乳型爬虫類)であり、爬虫類と同様の単孔類としての特徴を持っているからです。
これは逆に言えば、進化の過程のおいて「カモノハシはいち早く爬虫類の段階から進化、分岐したから」と言うことですね。
そして、哺乳類の定義は「胎生であること」ではなく、「母乳で育ち肺で呼吸すること」なので、卵生であることはあまり関係がなかったりします。
つまり、哺乳類の祖先たちは、元々卵を産むという生態で繁殖していたわけです。
また、カモノハシは6500万年前にはすでに存在していたとされており、中には恐竜よりも古い歴史をもつのではないかという説もあります。
その時代からカモノハシは特徴が変わらず生きているため、原始的な特徴である「卵生」を残したままの哺乳類として生きているわけです。
ちなみに、カモノハシの遺伝子を研究した結果によれば、哺乳類・鳥類・爬虫類の遺伝子を寄せ集めたようなものであることがわかっています。
つまり、爬虫類から分岐した直後の動物であるという証左ですね。
You Tube動画:奇跡の母乳も!オーストラリアの珍獣カモノハシが絶滅の危機!?【あさチャン!】
カモノハシに関するその他の情報
まとめ
カモノハシは卵を産み、クチバシや水かきなどがある動物ですが哺乳類です。
様々な観点から、カモノハシは今の世界では非常に珍しい動物だと言えるでしょう。