「カモノハシ」と言えば大人しそうに見える動物です。
くちばしなどから鳥類かと思われるかもしれませんが、立派な哺乳類です。
そんなカモノハシですが、毒を持っていることをご存知でしょうか?
可愛らしい外見からは想像もできませんよね。
そこで今回の記事では、
- カモノハシには毒がある!?
- カモノハシの毒の強さとは?
- カモノハシの毒による症状はこれ!
これらのことをお伝えさせていただきます。
カモノハシには毒がある!?
カモノハシには、オスとメスの両方ともに蹴爪(けづめ、後ろ足の部分にあり指とは違う)があります。
そして、オスの蹴爪にのみ毒があるわけですね。
メスの蹴爪は成長の途中で脱落して無くなってしまうからです。
また、カモノハシのオスの太ももの内部には「毒腺」と呼ばれる袋があり、そこに溜めた毒を蹴爪の先から放出することで、獲物などに注入するという使用方法をとっています。
その他には、カモノハシの雄同士の戦いで馬乗りになったとき、相手の脇腹に刺してダメージを与えるために存在しているという説があります。
実際、雄の脇腹には、蹴爪によって穴が開いていることも珍しくありません。
もちろん、蛇などの外敵が近づいてきた時に攻撃する際にも蹴爪が使用されます。
カモノハシの毒の強さとは?
カモノハシの毒には、血液を固めて、呼吸や心臓の機能を停止させる作用があるため、犬などの小動物でれば殺傷することが可能なほどに強力です。
毒の成分としては「ディフェンシン」というタンパク質で、カモノハシが持つ免疫から作られています。
ただ、人間の場合は、カモノハシの毒で死に至ることはまずないとされています。
もちろん、毒であることには違いないので、モルヒネを打っても治まらないほどのとても激しい痛みをもたらします。
また、繁殖期になると毒の生産量が増えることから、前章にもあるように、この毒はカモノハシの雄同士の戦いに使われるためにあるという説があります。
カモノハシの毒による症状はこれ!
カモノハシの毒には、血液を固めて、呼吸や心臓の機能を停止させる作用があります。
蛇や犬などの小動物なら殺してしまうほどに強力な毒ですね。
人間がオスの蹴爪に傷つけられると、患部は急速に腫れあがり、全身に浮腫(むくみ)を広げながら強烈な痛みが発生するとされています。
また、最悪の場合、持続的な痛みによる感覚過敏症となり、数ヶ月もの期間症状に苦しむことになる可能性があります。
人間がカモノハシの毒によって死ぬことはまずないとされていますが、被害を受けると辛い症状に悩まされることは間違いありません。
そのため、万が一、カモノハシの毒による被害を受けた場合は、すぐに病院を受診するようにしてください。
自力での移動が困難である場合は、救急車を呼ぶようにしましょう。
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まとめ
カモノハシは可愛い外見をしていますが、オスの蹴爪には注意をしておきたいですね。
そのために、この記事がお役に立てれば幸いです。