名作フリーゲーム「CardWirth(カードワース)」のシナリオの情報をまとめたものになります。
主に、実際にプレイしたシナリオに対する個人的な感想になります。
今回は『琥珀色へ至る路』・『肉屋敷の変』・『六号室の幽霊船』です。
注意点として、ここにある情報は筆者の個人的な感想や価値観に基づくものであり、客観的・情報的に正しいかは保証できません。
また、すべてのCardWirthシナリオやその作者様・素材制作者様を侮辱・批判するものでもありません。
最低限の情報のみを掲載していますので、シナリオの配布元や現在入手可能かどうかの確認は各自の責任でお願い致します。
CardWirthシナリオ感想
■『琥珀色へ至る路』 柚子様 対象レベル:5~6
張り紙から抜粋【それを覗き込むと空気が揺らぎ、視界は歪み、足元は不安定になった。その次に冒険者は思う、――ここはどこだ?と。】
依頼をこなした後、今回の戦利品を検分する冒険者たちだったが、手に入れた鏡の汚れを拭うと見知らぬ荒野へと瞬間移動していた。
……間違いなく面倒事であったが、騒いでも事態は好転しないものだ。
周囲を見渡すと、ひび割れ赤茶けた大地は雨に見放されて久しいようで、時折吹き付ける熱風が獣の死骸の臭いを運んでくる。
冒険者は鏡を探し、それに布をかぶせておく。
意味があるかはわからないが、不用意に姿を鏡に映すのは危険だろうと思われた。
また、鏡越しに仲間の冒険者と話ができたのは幸いだ。
一通りの状況把握を済ませた後は、仲間たちはことの原因となったと思わしき鏡を調査するとのこと。
カルバチア近郊の遺跡内で見つけたものであり、遺跡の最奥にて石壁に彫り込まれた女性の石像が手にしていたものだ。
とりあえず賢者の塔に話を聞いてみると良いだろう。
……さて、荒野に佇むこちらはどうすべきか?
このままでは干からびるのは明白なので、とりあえず右も左もわからない荒野を歩き始めたのだった……。
面倒事に巻き込まれた冒険者が未知の世界を冒険する探索シナリオ。
冒険者は右も左もわからない荒野から出発して、交易都市リューンへの帰還を目指して歩いていく。
道中、荒野にある民家の男性から近くの町の情報を聞くことができた。
大蛇などをあしらいつつその町へ何とかたどり着いた冒険者はリューンのことを聞いてまわるが、人々はそんな街のことは知らないという。
仕方がないので、もっと大きな街へ移動して情報収集をすることを決意。
その後、紆余曲折を経て交易都市リューンへとたどり着いたが、そこは冒険者の知るリューンではなかった。
ともかく、現地の魔術師から情報をもらい鏡があった遺跡へと急ぐ。
最終的に、遺跡最奥に鏡を戻すことで「元の」交易都市リューンへと帰還することに成功する。
総括すると、普段いる場所とは違う異国を走り抜けるかのような疾走感のあるシナリオ。
食糧の概念があるため、定期的に食事をしないとスリップダメージを受けることも、冒険者の行動を急がせる要因になっている。
ただ、随所に補給方法があるため不便に感じることはなく、いい意味で急がなくてはと思わせるギミックとなっている。
また、最終的に冒険者は元の交易都市リューンに戻れるのだが、過去で出会った人々や街の風景を思い出そうとしてボンヤリとしたものを思い浮かべているが、これはプレイヤー側にも同じことが言える。
一瞬の出会いや思い出を大切にしたいものである。
■『肉屋敷の変』 黒豚和牛様 対象レベル:2~4
張り紙から抜粋【屋敷が肉まみれです。誰か助けてください。】
張り紙にもあるように、ツッコミどころが多すぎる依頼となる。
ハムサンドを延々と貪り続ける青年、錬金術師「ベイダール」が今回の依頼人である。
依頼内容は、彼の屋敷を占拠している最高級肉ホムンクルスの撃退。
……話を聞いてみると、カルバチア産最高級牛肉ギフトの肉が美味しくて、それを何とか増量できないか試行錯誤した結果らしい。
宿の亭主は「こいつ馬鹿なんじゃないのか?」と呟いた。
依頼を引き受け、現場である依頼人の屋敷へと向かった冒険者。
しかし、玄関の扉を開けるとすぐに肉型ホムンクルスたちと遭遇、戦闘となる。
「ナーマーニークー!(鳴き声)」
無事ホムンクルスたちを倒した冒険者だが、依頼人が「うわ、なんか増えてる」という言葉を耳にしてしまうのだった……。
シンプルな探索+討伐シナリオ。
探索となるが、実際は依頼人の屋敷を依頼人と一緒に行動するため迷うことはない。
また、討伐目標となる最高級肉ホムンクルスは移動の際に自身の牛脂を残していくため追跡は容易である。
なお、事後の掃除のことは考えないものとする。
最高級肉ホムンクルスのいる部屋は牛脂魔法陣(!?)で封印されているが、「魔法を解除」する手段は屋敷の中で用意できる。
屋敷中の機材や材料をひっくり返し、「魔法を解除」する機能をもったゴーレムを錬成するのだ。
「* * う そ で す * *(鳴き声)」
ちなみにreadmeにもあるが、冒険者がホムンクルスだった場合には戦闘前にちょっとしたイベントが発生する。
そして、最後の戦闘である最高級肉ホムンクルス戦では、クリスタルフラスコと呼ばれるアイテムで敵全体が毎ターン回復してしまう。
「盗賊の手」のような「解錠」キーコードがある技能やアイテムを使って盗んでしまおう。
後は、最高級肉ホムンクルスを倒せば依頼達成である。
……最後のアレは、まぁ、3秒ルールすら守ってないからね、仕方ないね。
総括すると、冒険者がよく話す楽しいシナリオ。
一見しなくてもやばい依頼なのだが、敵の見てくれが肉なので緊張感をだいぶ削いでくる。
また、依頼人がよく話すので屋敷内を駆け回ることに飽きさせない。
肉山盛りの楽しいシナリオなので、ぜひともプレイしてみて欲しい。
■『六号室の幽霊船』 K4N様 対象レベル:2~4
張り紙から抜粋【 依頼内容 寮の自室に引き籠った魔術師の保護。依頼人カーナー.S、魔術師学連、准導師。】
張り紙にもあるように、魔術師学連「賢者の塔」からの依頼となる。
依頼人の話を聞けばすぐに分かるが、「自室に引きこもった」の部分は正しいが正確ではない。
自室に引きこもっている「バーテルズ導師」は非常に優れた空間魔術を扱うことができるという。
しかし、彼は魔術以上に生物学に情熱を注ぐ人間だった。
最近、生物課の上司と諍いがあった彼は空間魔術を使い、自分の部屋をどこかの洋上に浮かぶ船と繋げてしまったらしい。
また、バーテルズ導師の弟子の一人が捜索のために単身乗り込んだものの、そのまま行方不明となっている。
思案の末、冒険者たちは依頼を受諾し賢者の塔にある扉から、洋上の船へと乗り込んでいくのであった……。
行方不明になったバーテルズ導師を探して連れ帰る探索シナリオ。
依頼人から説明にもあるが、彼は卓越した空間魔術の使い手なのだが、それ以上に生物学にお熱である。
海洋生物の研究のために、交易都市リューンから洋上を漂う船を空間魔術で繋げてフィールドワークの実地にしてしまうほどだ。
また、現在の研究「大型生物の体表で繁殖する苔類について」である。
なお、この船が無人のまま漂流することになった原因もこの苔である。
船乗りたちの間では「緑の悪魔」とも呼ばれ、マナの影響で一種の魔法生物となってしまったものらしい。
もちろん、この後冒険者たちに襲いかかってくる。
この苔類の猛攻を退け、交易都市リューンにバーテルズ導師と一緒に戻れば依頼達成だ。
総括すると、軽快に進む面白い探索シナリオである。
冒険者や登場人物たちがよく喋るので退屈することはないだろう。
鯨牙兵なんて珍しいものも見ることができる(場合によっては戦う)。
また、捜索対象となっているバーテルズ導師は悪人ではなく、目の前にコトに熱中すると周りが見えなくなるタイプの人間である。
趣味人あるあるですわ。
でも火晶石を冒険者に投げ渡すのはNG。死んでしまいます。
groupASK official fansite:カードワース本体のダウンロードはここから!