「シロアリ」による被害は目に見えないところで進行するため非常に怖いものです。
そんなシロアリですが、「家の新築時に何らかの対策ができないか」と考える方が多いかと思います。
しかし、具体的な方法がわからないと悩んでしまいますよね。
そこで今回の記事では、シロアリ対策を新築でする場合について、お伝えさせていただきます。
シロアリ対策を新築でする場合はこの方法がおすすめ!
1・土壌へ対策をする
一般的にシロアリは地中を通って家屋に侵入してくるので、土壌へシロアリに効果のある防除剤などを散布するという方法があります。
当然ですが、これは家の基礎部分が建つ前でないとできない方法ですので、確認しておきましょう。
また、自宅の庭が広い場合などは、そういった場所への薬剤散布も検討した方が良いかと思います。
2・木材へ対策をする
シロアリ対策では、家の建築に使用する木材への処理も必要になります。
防蟻剤を木材へ塗布しておくわけですね。
また、チーク・ヒノキ・ヒバといった樹種は、シロアリ被害に強いとされてるので、こういった樹種を使用するという方法もあります。
ただ、ヒノキやヒバなどを家の芯材に使っても、シロアリの被害が生じることはあります。
そのため、1つの予防方法だけでなく、複数の予防方法を実践することが重要になります。
3・床下を点検できる構造にする
シロアリ被害の多くは、基礎部分の床下から蟻道(ぎどう)と呼ばれるトンネル状の土塊が建材へと繋がれることで拡大していきます。
そのため、家を新築する際は、床下部分を簡単に点検できる構造にしておくことをおすすめします。
具体的には、
2・床下の高さを33cm以上にする
3・基礎の立ち上がり部分に人通口(人が通る事ができる開口部)を設置
以上です。
こうすることで、定期的に床下をチェックできますし、その負担を大きく減らすことができます。
また、シロアリ以外にも、床下へ入り込む野生動物などへの対処が簡単になることも特徴です。
4・基礎の外側を点検できる構造にする
家にピッタリと併設して倉庫を建てることがありますが、これはやめた方が無難です。
というのも、シロアリの蟻道は基礎の外側部分に作られることがあるため、倉庫やウッドデッキなどがあると蟻道の存在を見逃してしまう危険があるからですね。
とくに、プランター程度のものなら運べますが、倉庫やウッドデッキは一度設置してしまうと移動が非常に困難です。
場合によっては、隙間から蟻道の有無を確認するといったこともできない可能性があるため、注意をしておきましょう。
5・基礎断熱工法の採用はよく考える
基礎断熱工法とは、基礎のコンクリート自体を断熱材で覆う施工法です。
基礎からの熱の出入りを防ぐことで、床下の温熱環境をコントロールすることを目的に行われる工法なのですが、シロアリ対策の観点からするとおすすめできません。
何故おすすめできないかと言うと、
2・外から蟻道が確認できない構造であるため
3・基礎断熱に使用する断熱材を、シロアリが問題なくエサとして食べてしまうため
以上です。
つまり、シロアリにとって都合の良い侵入経路とエサを提供し、人間側はそれに気がつくにくいという問題があるわけです。
一応、現在では防蟻処理された断熱材も使われるようになっているので、もし基礎断熱工法をどうしても使いたいと考えるのであれば、シロアリ対策に適した断熱材を使うようにしましょう。
6・通気性を考える
シロアリは暗所かつ湿度の高い場所を好むため、家の床下から被害が生じることが多いです。
床下の通気性を良くすることで湿度調整を行い、シロアリから家を守るようにしましょう。
具体的には、調湿剤の使用や床下換気扇の設置などが一般的ですね。
ただ、床下換気扇は設置の仕方を誤ると、床下の環境を悪化させる場合もあることに注意をしてください。
例えば、浴室や台所下などの湿気の多い空気がたまる場所に攪拌型の換気扇を設置してしまうと、床下全体に湿度の高い空気が広がることが考えられます。
そのため、床下換気扇は業者の方とよくよく確認をしてから作業を行うようにしてください。
7・エアコンの室外機
エアコンの室外機の排水ホースからは、エアコンの使用中に生じた結露が排出されます。
この結露水が家屋にかかって湿気を帯びると、シロアリの好む環境になりやすいです。
また、結露水が直接地面に染み込むような状態でも同様のことが言えます。
そのため、排水ホースの向きや長さを調整して、こういった状態を回避すると良いでしょう。
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まとめ
シロアリ対策は、家の新築時に最も自由度が高く効果的に作業ができます。
シロアリの驚異から大切な家を守るために、この記事がお役に立てれば幸いです。