「アシダカグモ」は家の中にいるゴキブリなどを食べてくれる益虫として有名です。
そんなアシダカグモですが、寒い冬の季節になるとどうしているのか疑問ですよね。
昆虫の中には越冬することもできるものもいますし、どの程度の寿命なのかも気になるところです。
そこで今回の記事では、
- アシダカグモは越冬するのか?
- アシダカグモの寿命はどのくらい?
これらのことをお伝えさせていただきます。
アシダカグモは越冬するのか?
結論から言えば、アシダカグモは越冬することができます。
夏に生まれたアシダカグモの幼体はその姿のまま越冬し、脱皮を繰り返して翌年以降の夏に成熟した状態になります。
冬になると家の中の暖かい場所を探し出して、そこで冬を越えるわけですね。
ゴキブリを捕まえるほどの動きを見せるアシダカグモですが、越冬時は寒さをしのげる場所でじっと大人しくしています。
これは越冬準備期に入ると代謝が極限まで低下し、それに伴い食欲や運動性も低下するからです。
もしも、冬の季節の前にアシダカグモに遭遇した場合、家の中で暖が取れる場所を探しているのかもしれません。
ただ、アシダカグモは暑さには強い蜘蛛なのですが、寒さには非常に弱いです。
場合によっては越冬に失敗することもあるため、越冬中らしきアシダカグモを見かけたとしても、そっとしておいてあげてください。
アシダカグモの寿命はどのくらい?
アシダカグモの寿命はオスが3年~5年、メスが5年~7年ほどです。
前章にもあるように、越冬することができる蜘蛛なので数年に渡り生き続けることができるわけですね。
卵から産まれた幼体は10回ほど脱皮を繰り返し、約2年をかけて成体へと成長していきます。
日中のアシダカグモは物陰に隠れているため、脱皮を見る機会はまずないかと思いますが、脱皮を繰り返すことで徐々に身体が大きくなっていくわけです。
ちなみに、アシダカグモは日本には生息していなかった外来種で、1800年代後半ごろに長崎県で見つかったアシダカグモが日本で初めての発見例だとされています。
その後、生息圏を拡大して現在では九州や四国、福島より南の地域などに生息しています。
そのため、温かい地域ではちょくちょく姿を見かける蜘蛛になります。
また、アシダカグモのメスは夏の時期に2回産卵を行います。
「卵を糸で包んだ卵嚢(らんのう)」と呼ばれるものを抱えているメスの姿を目にすることがあるかもしれませんね。
その後、この卵嚢を壁などに貼り付け、しばらくすると卵が孵化してアシダカグモの幼体が誕生するわけです。
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まとめ
アシダカグモは越冬して数年の間生き続けることができます。
寿命もかなり長いので、その間は家の中の害虫を食べてくれるわけですからありがたいですよね。
外見が不気味ではありますが、可能であれば共存したい蜘蛛であると言えます。