「エスカルゴは食べられるから、カタツムリも食べられるの?」
このような疑問を覚えた方は多いのではないでしょうか?
雨の日になると姿を見かけるカタツムリですが、エスカルゴと姿が似ているからと言って食べられるかは悩みますよね。
そこで今回の記事では、
- カタツムリとエスカルゴの違いとは?
- カタツムリは食べられるのか?
これらの情報をまとめてみました。
カタツムリとエスカルゴの違いとは?
一般的に、エスカルゴはフランス料理などで提供される「食用のカタツムリ」のことを指しています。
つまり、「カタツムリの仲間=エスカルゴ」というわけですね。
また、エスカルゴはフランス語で「カタツムリ」という意味になります。
ただ、すべてのエスカルゴを食べるわけではありません。
基本的に、食用として調理されるエスカルゴは「養殖物」が使われています。
人間が安全に食べるために、しっかりと管理された環境で育てられている食品になるわけです。
これにより、養殖物として飼育されているエスカルゴは、管理された安全なエサを食べており、体内に有害物質や寄生虫が溜まる心配がありません。
しかし、野生のエスカルゴは体内の寄生虫が非常に多く、安全に食べることがまず不可能です。
数少ない例外としては、「リンゴマイマイ」と呼ばれる種類のエスカルゴが挙げられます。
リンゴマイマイは天然物を食べることができる希少な存在であるため、高級なフランス料理レストランだけで提供されています。
カタツムリは食べられるのか?
前章にあるように、エスカルゴがカタツムリの仲間なら、日本に生息しているカタツムリも食べられるのではと考える方がいらっしゃるかと思います。
結論から言えば、日本に生息しているカタツムリを食べることは絶対におすすめできません。
というのも、カタツムリは広食性の生き物であり、生きた植物の葉のほかにも枯れ葉や菌類、土、腐った動物の死体などを食べるからです。
さらに、特徴的な殻の材料となるカルシウムを摂取するために、建物の基礎や道路などを削って食べることすらあります。
そのため、カタツムリの内臓内にはどのような物質を含んでいるかわからず、場合によっては人体に有害なものを含んでいる可能性が無視できないわけですね。
また、カタツムリの体内に寄生虫が存在していることも懸念事項です。
代表的な寄生虫としては、「広東住血線虫(カントンじゅうけつせんちゅう)」が挙げられます。
この寄生虫が人間に寄生した場合は、脊髄や脳の血管、髄液の中で寄生虫が死ぬまで存在することになります。
こうなってしまうと広東住血線虫症になることがあり、軽度のものであれば自然治癒で2~4週間ほどでなくなります。
しかし、最悪の場合は、好酸球性髄膜脳炎(こうさんきゅうせいずいまくのうえん)を引き起こす可能性があります。
好酸球性髄膜脳炎の症状には、「激しい頭痛・発熱・嘔吐・知覚異常・昏睡」などの危険なものが多く、感染虫数が多く重篤な場合は死亡することもあり、治ったとしても後遺症として「てんかん・失明・知能の遅れ」などの症状が残る可能性があります。
もちろん、すべてのカタツムリに寄生虫がいるわけではありませんが、それでも食べることは非常に危険であると言わざるを得ません。
カタツムリに関するその他の情報
まとめ
エスカルゴはカタツムリの仲間ですが、食用として管理されているものが料理に使われていることがほとんどです。
また、日本に生息しているカタツムリは食用には適さないので、食べることがないようにしましょう。