「トンボ」は夏や秋にかけて空を飛び回る昆虫です。
そんなトンボですが、アゲハチョウなどと同じように蛹になってから成虫になるのか、よくわかりませんよね。
トンボが幼虫から成虫になる仕組みについて知っておきたいところです。
そこで今回の記事では、
- トンボはさなぎになるの?
- トンボの幼虫が成虫になる仕組みとは?
これらの情報をまとめてみました。
トンボはさなぎになるの?
結論から言えば、トンボは蛹(さなぎ)にはなりません。
昆虫が成虫の段階になるためには、「完全変態」と「不完全変態」と呼ばれる種類があります。
トンボのように、卵から孵化した幼虫が脱皮を繰り返すことで成虫になる場合は「不完全変態」に該当します。
逆に、カブトムシやクワガタムシのように、卵から孵化した幼虫が成虫になるために蛹になる場合は「完全変態」に該当します。
この「不完全変態」に該当する昆虫は数多く存在し、トンボ以外にも、カゲロウ・ゴキブリ・ナナフシ・ハサミムシ・カマキリ・バッタ・コオロギ・キリギリス・カメムシ・セミ・などが含まれます。
また、昆虫の変態にはこのような区別とは別に、身体が単純に大きくなるだけで構造上の変化が見られない「無変態」と呼ばれるタイプが存在します。
シミやイシノミなどがこれに該当します。
では、トンボはどうなのかというと、トンボの幼虫であるヤゴは脱皮をするたびに、将来成虫の羽になる部分が大きくなっていくという変化があります。
さらに、最初期の幼虫の段階でも、非常に小さい羽を確認することができます。
このように、「不完全変態」をする昆虫は、脱皮を繰り返して身体を大きくすると同時に、成虫になるための身体の変化も行っているわけですね。
トンボの幼虫が成虫になる仕組みとは?
前章にもあるように、トンボは「不完全変態」に分類されるため、幼虫が脱皮を繰り返すことで成虫へと変化する昆虫になります。
また、身体が単純に大きくなるだけで構造上の変化が見られない「無変態」と呼ばれるタイプとは違い、最初期の幼虫の段階でも将来成虫の羽になる部分を確認することができます。
そして、トンボの幼虫の身体は、脱皮をすることで羽の部分が大きくなるなどの変化が生じます。
脱皮を複数回繰り返すことで、身体を大きくしつつ、成虫のための身体を作っていくわけですね。
ちなみに、トンボの幼虫と成虫は羽根の有無など身体に目立った違いがありますが、基本的な構造は同じままです。
頭部・腹部・脚などの構造は、幼虫と成虫ともに大きな差はあまりありません。
幼虫時代は水中、成虫時代は空中という生活環境の変化がありますが、「自力でエサを探して捕食する」という部分も共通のものとなっています。
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まとめ
トンボは蛹(さなぎ)にならない不完全変態の昆虫です。
脱皮を繰り返すことで、そのまま成虫へと成長していきます。