夜になかなか眠れない「睡眠不足」とお腹が苦しい「便秘」は一見無関係のように思えますが、実は密接な関わりがあります。
睡眠不足になるとただでさえ辛いのに、便秘にもなるなんて最悪ですよね。
そこで今回の記事では、
- 便秘と睡眠不足の関係や原因とは?
- 便秘改善を睡眠の質で行う?
これらの情報をまとめてみました。
便秘と睡眠不足の関係や原因とは?
結論から言えば、睡眠不足は便秘の原因となることがあります。
これは、交感神経と副交感神経という「自律神経」が腸の動きに密接に関わっているからですね。
通常、便は腸が波打つように動く「ぜん動運動」によって、腸内を移動し体外へと排出されていきます。
このぜん動運動をコントロールしているのが、交感神経と副交感神経という自律神経になります。
このうち、副交感神経が重要で、副交感神経が優位になる状態だとぜん動運動が活発に行われるようになります。
そして、副交感神経が優位になるのは、主に夜間や休息時であり、とくに精神がリラックスしている時や睡眠時に優位となるため、十分な睡眠時間の確保が非常に重要になるわけですね。
逆に、ストレスなどによって十分な睡眠時間が取れない状態が続くと、睡眠時であっても交感神経の方が優位になってしまうため、腸の動きが鈍ってしまいます。
その結果、腸のぜん動運動が十分に行われず、便秘になってしまうわけです。
また、睡眠の質も便秘に影響を与えます。
睡眠の質が低下すると、睡眠不足の時と同様にぜん動運動が行われにくくなるためです。
例えば、夜間に食べ過ぎると、胃の中に消化されない食物が残ったまま眠ることになります。
そうなると、身体が十分に休まらず睡眠の質を下げてしまいます。
さらに、睡眠の質の低下によって便秘になると、今度は便秘による腸内環境の悪化が身体への負担となり、さらに睡眠の質を下げるという負のスパイラルが発生する可能性があります。
便秘改善を睡眠の質で行う?
前章にもあるように、睡眠の質の低下は便秘を引き起こす恐れがあります。
そこで、睡眠の質を向上させることで、便秘の状態を改善する効果が期待できます。
毎日しっかりと眠ることができれば、朝食をしっかり食べて、トイレに行く時間もとれますからね。
睡眠の質を向上させる上では、以下のポイントに気をつけると良いでしょう。
2・温かい飲み物で眠気を促す
3・ぬるめの入浴でリラックスする
4・リラックスできる音楽を聴く
5・生活サイクルを整える
以上です。
1番目の「就寝3時間前には夕食を済ませる」とは、前章にもあるように、睡眠時に胃の中に消化されない食物が残ったままだと眠りが浅くなります。
ですので、就寝3時間前には夕食を済ませることをおすすめします。
帰宅から就寝までの時間がどうしても短くなりがちな場合は、消化に良いものを食べると良いでしょう。
2番目の「温かい飲み物で眠気を促す」とは、温かい飲み物を飲むことで内臓から体温を上げ、体温が下がり始める時に発生する眠気を誘発するためのものです。
自然な眠気がおきるので、睡眠前のリズムをつくるのに効果的です。
その際には、覚醒効果のあるカフェインが入っていない白湯などを利用することをおすすめします。
3番目の「ぬるめの入浴でリラックスする」とは、身体をぬるめのお湯でじっくり温めることで、緊張をほぐしてリラックス効果が期待できます。
これはぬるま湯に浸かって血流を促すと体温がゆっくりと上昇するため、副交感神経が優位になるからですね。
逆に、熱めのお湯に長く入ることは身体の目が覚めてしまうため、就寝に必要な体温変化を得にくくなることに注意をしてください。
4番目の「リラックスできる音楽を聴く」はそのままですね。
副交感神経を働かせるにはリラックスすることが大切なので、好きな音楽を聴いたり、川や海などの水のせせらぎ、クラシック音楽などを聞くと良いでしょう。
また、ヒーリングミュージックと呼ばれる、副交感神経が優位になる音楽は高いリラックス効果が期待できます。
最後の「生活サイクルを整える」とは、活動と休息のメリハリをつけ、自律神経系のバランスを保つことで睡眠の質を上げる方法です。
交感神経と副交感神経の2つの「自律神経」は、意識的に制御することができません。
そのため、早寝早起きを心がけ、適度な運動をするなどといった方法で活動と休息のメリハリをつけると、自律神経系のバランスを保つことができます。
その結果、腸内の活動が正常に働き、便秘解消へと繋がるというわけですね。
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まとめ
便秘と睡眠不足は一見すると無関係のように思えますが、様々な面で密接に関わっています。
便秘改善や体調管理のためにも、睡眠時間をしっかりと確保したいですね。