子どもが飼育したい昆虫と言えばカブトムシですよね。
そんなカブトムシですが、「カブトムシの幼虫」の飼育方法がよくわからず、悩んでしまう人は多いのではないでしょうか?
大きく立派なカブトムシの成虫になるには、幼虫時代の飼育方法が大切なので気になるところです。
そこで今回の記事では、カブトムシの幼虫の飼育方法について、情報をまとめてみました。
カブトムシの幼虫の飼育方法とは?
カブトムシの幼虫を飼育する場合、まずは幼虫が生活する環境を用意するところから始めると良いでしょう。
そこで重要なのが、「カブトムシの幼虫を一匹だけ飼育するのか(単独飼育)、複数の幼虫をまとめて飼育する(多数飼育)のか?」です。
このどちらかに合わせて、使用する飼育ケースのサイズを変更する必要があるからですね。
例えば、カブトムシの幼虫が1匹だけであれば、1000ml程度の透明なボトルなどでも問題ありません。
ただし、注意点として「エサ用育成マットの深さが10センチ以上ある容器」を選ぶことが挙げられます。
これは、カブトムシは蛹になる時に縦方向に大きくスペースを使うためですね。
この時に、十分なスペースが確保できていないと、変形や死亡の原因となる羽化不全を起こしやすくなるので、それを防ぐために高さのある容器が必要になるわけです。
多頭飼育だと、飼育ケースが大きいものになることが多いため問題にはなりにくいのですが、「単独飼育」だと容器が小さくなりますからね。
逆に「多数飼育」の場合は、飼育ケースが大きくなるのでこういった問題は起こりにくいです。
また、カブトムシの幼虫を複数飼育する場合は、幼虫が3匹までなら市販のクリアケースSサイズ、4~6匹であればMサイズ、7匹以上はLサイズがおすすめです。
次に、カブトムシの幼虫のエサとなる「エサ用育成マット」を用意しましょう。
育成マットとは、主に腐葉土や朽ち木を粉砕したものでできています。
カブトムシの幼虫は、この育成マットを飼育ケースの中で食べて成長することになるわけですね。
注意点としては、育成マットが再発酵しないために「ガス抜き」という作業を行う必要があることです。
育成マットが再発酵するとどういう状態になるかと言うと、マット内にガスが充満し、温度が上がってしまいます。
この温度変化の影響で、マットの中で生活をしている幼虫たちが熱くて死んでしまうことがあります。
そのため、幼虫を守るために育成マットはガス抜き後に使用するようにしましょう。
ガス抜きの方法としては、
2・育成マットを良く混ぜる
3・育成マットが乾燥気味であれば、水を加える
4・容器を日陰に移動する
5・その状態のまま数日間放置する
以上です。
そして、ガス抜きが終わった育成マットを飼育ケースに押し固めるように入れていきます。
ケースの7割くらいの高さまで詰めたら、その上に2cmくらいを目安に柔らかく詰めて、フタをして日陰に置きます。
2~3日してマットが発熱していなければ、幼虫をセットしても大丈夫です。
ちなみに、栄養価の高い育成マットほど幼虫の栄養がたくさんあるのですが、このように手間がかかります。
そのため、初心者の方にはガス抜きの必要がない「完熟マット」がおすすめです。
カブトムシの幼虫を飼育中の温度と湿度
カブトムシの最適な飼育温度は、産地によって異なります。
国産のカブトムシであれば、基本的に常温で問題ありませんが、夏場はできるだけ30℃以下、可能であれば25℃の室内での飼育が望ましいです。
寒い冬場は、暖房器具が付いていない場所で管理しましょう。
外国産のカブトムシの場合は、適切な温度が異なる可能性が高いため、あらかじめ調べておくようにしましょう。
また、昆虫は乾燥に弱い生き物です。
カブトムシも例外ではないので、マットが乾燥したら霧吹きをかけるなどして、水分調整を欠かさずに行いましょう。
注意点としては、幼虫が蛹室を作り始めたら加湿しすぎに気をつけましょう。
幼虫が蛹室を作るのにも適度な湿り気が必要なのですが、湿り気が多すぎると蛹室のなかにだんだん水が溜まり、蛹室内の蛹が死んでしまうことがあるからです。
幼虫が蛹室を作るまでの水分管理が上手くいっていれば、蛹になって以降は「ちょっとマットがしっとりしている程度」の水分量さえあれば加湿しなくて大丈夫です。
国産のカブトムシに関するその他の情報
カブトムシの寿命はいつまで?長くする方法や寿命が尽きる兆候とは?
まとめ
カブトムシの幼虫の飼育方法は、しっかりと事前準備をすれば簡単です。
そのために、この記事がお役に立てれば幸いです。