「火災」発生時に一番恐ろしいのは煙であることをご存知でしょうか?
火災の煙には様々な有害物質が含まれており、環境によっては酸欠状態になることでより被害が拡大することになります。
その中でも有名なのが「一酸化炭素中毒」です。
しかし、一酸化炭素中毒に関する知識がないと、どういった対策を講じれば良いのか、よくわかりませんよね。
そこで今回の記事では、
- 火災時の一酸化炭素中毒とは何なのか?
- 火災時の一酸化炭素中毒による症状とは?
- 火災時の一酸化炭素中毒への対策方法はこれ!
これらのことをお伝えさせていただきます。
火災時の一酸化炭素中毒とは何なのか?
「一酸化炭素中毒」とは、一酸化炭素が血中に大量に入り、全身に必要な酸素量が足りなくなることによって引き起こされる中毒症状のことです。
通常、人体では血液中の「ヘモグロビン」が酸素を運びます。
ところが、ここに大量の一酸化炭素が入ってくるとヘモグロビンと強力にくっついてしまい酸素が運べなくなってしまうのです。
しかも、その結合力は酸素の200倍と強力であり、呼吸が出来るのに酸欠の状態に陥ってしまいます。
そして、火災の時に発生する煙には、一酸化炭素をはじめとして様々な有毒ガスが含まれているため、炎による火傷よりもはるかに危険です。
火災で命を落とす二大原因の1つが「一酸化炭素中毒」だとされていますしね。
また、火災の煙は非常に速く移動することも問題です。
煙が移動するスピードは、「横方向に毎秒約1メートル」・「上昇時には毎秒3~5メートル」と言われています。
部屋の広さにもよりますが、あっという間に煙が自分に迫ってくる計算になるわけです。
さらに、煙が温かいうちは天井のような高い場所を移動しますが、煙が冷えると地面の方向へ下がってきます。
これにより、避難時の視界を煙が大きく塞ぐことがあるため、避難に時間がかかったり、煙を吸い込む可能性が高くなってしまいます。
火災時の一酸化炭素中毒による症状とは?
火災時の一酸化炭素中毒による症状としては、以下のようなものが挙げられます。
2・症状が重度……判断力の低下、錯乱、けいれん発作、呼吸困難、昏睡など
以上です。
一酸化炭素中毒の症状が進行すると、最終的には心肺機能が停止し脳死から心停止に至ります。
注意点としては、症状が軽度の場合、風邪の症状とよく似ているため、自分が一酸化炭素中毒に陥っているという自覚をもてない可能性があることです。
一酸化炭素中毒は重症化すると、けいれん発作や呼吸困難などにより自力での移動が難しくなるため、火災現場でこのような状態に陥ると命を落とす可能性が高いわけです。
また、一酸化炭素そのものは無色・無臭・可燃性の気体であるため、炎のように見て回避することが非常に難しいことにも注意をしておきましょう。
火災時の一酸化炭素中毒への対策方法はこれ!
一酸化炭素は空気より軽いため、火災が発生するとまず天井などの高い場所から溜まっていきます。
そのため、避難方法としては、タオルやハンカチを鼻と口に当て、姿勢を低くして移動すると良いでしょう。
この時使用するタオルやハンカチは、水を含ませて湿らせておくとより効果的です。
また、部屋の中に煙が充満し、床まで煙が到達している場合は、壁と床の隅(コーナー)に残った空気層の空気を吸いながら避難しましょう。
注意点としては、一酸化炭素以外に煙を避けて行動をする必要がある点です。
前章にもあるように、火災発生時の煙には様々な有毒ガスが含まれています。
一酸化炭素以外にも危険があるため、煙を吸い込まないようにすることが重要になるわけですね。
また、タオルやハンカチは煙に含まれる刺激性物質に対する防護の役割があります。
刺激性物質を吸い込んでしまうと息苦しくなり、無駄な呼吸が増える可能性があるからですね。
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まとめ
火災時には一酸化炭素中毒にならないよう、冷静かつ迅速な避難を心がけましょう。
そのために、この記事がお役に立てれば幸いです。