台風やゲリラ豪雨により床下浸水が発生した場合、その後処理をしっかりと行わないと大変なことになります。
例えば、床下浸水により木材などの建材が水分を吸ってしまうと、乾燥が充分でない場合はカビや雑菌の温床になることが考えられます。
他にも酷い悪臭の原因になることがあるため、健康を害する可能性もあります。
そのため、床下の乾燥方法をしっかりと知った上で実行していく必要があるわけですね。
そこで今回の記事では、床下浸水時の乾燥方法についてお伝えさせていただきます。
床下浸水時の乾燥方法について
1・床下の水をしっかりと吸い取る
床下浸水が発生した場合、床下に汚水や汚泥が大量に流れ込んでいるはずです。
まずは汚水・汚泥をしっかりと取り除くことが重要になります。
畳をはぐったり、床下収納などを外して床下で作業できるようにしましょう。
その後、バケツなど使って汚水を汲み取るのはもちろん、少しの量になっても雑巾やスポンジなどを使って徹底的に水分を吸い取ります。
あまりにも床下の汚水の量が多い場合は、排水用ポンプを使うと良いでしょう。
汚水でも使用できるポンプがあればベストですが、無い場合は浴槽の残り湯を洗濯機に移すためのポンプでも構いません。
ただし、その場合はポンプが故障する可能性が高いため、故障が起こりうることを前提で作業をするようにしましょう。
また、床下に水分が多く残っていると、それだけ床下を乾燥させる時間が長くなってしまいます。
根気よく水分を吸い取るようにしましょう。
ちなみに、天候によっては床下へさらに雨水が入り込んでくることも考えられます。
その場合は土のうなどを使い、雨水が流入してくる入り口を塞いで、被害が大きくならないように気をつけてください。
2・床下へ送風を行う
床下の排水が完了したら、次は送風を行って乾燥させます。
市販されている扇風機でも良いですし、工業用の強い風を送ることが出来る扇風機があれば、是非使いましょう。
扇風機は1台だけではなく、あるもの全てを使うくらいで問題ありません。
というのも、作業時の天候によっては、乾燥が完了するまで1週間から1ヶ月もの時間が必要になることもあるからです。
また、家の壁も水を吸い込んでいるので、壁の中を確認することも忘れないようにしましょう。
この作業での注意すべき点として、生乾きには絶対にしないことが挙げられます。
生乾きのまま作業を終えてしまうと、カビや雑菌の温床になることが考えられますし、酷い悪臭を発することもあるからです。
とにかく根気よく床下を乾燥させるようにしましょう。
床下の乾燥方法の注意点
床下浸水後、床下を乾燥させる際にはいくつかの注意点があります。
1・火を使わない
水分を大量に含んだ土や建材などを乾燥させる際、ヒーターなどの熱を使うことを考えるかと思います。
一見、温風や熱での乾燥は作業が早く進むので良いかと思うかもしれませんが、これは非常に危険です。
というのも、木材が反ったり伸縮してしまったり、配管などを加熱した場合は火災に繋がる恐れがあるからです。
また、「短時間なら大丈夫じゃない?」と考える方がいらっしゃるかもしれませんが、思わぬ用事で長時間ヒーターから離れる可能性があります。
ヒーターを可動させていることをうっかり忘れる危険もあるため、火を使った乾燥方法はやめておくのが無難です。
2・石灰の種類に気をつける
床下を乾燥させる方法の1つに石灰を使用する方法があります。
ただ、この石灰には2種類あり、それぞれ「生石灰」と「消石灰」になります。
床下浸水時に、床下の乾燥を目的に使う場合は「消石灰」の方を使うようにしましょう。
「消石灰」は乾燥以外にも消毒効果も期待できるので、使用できる状態であればおすすめです。
もう1つの「生石灰」は水と反応する(湿気を吸う)と発熱するという特徴があり、場合によっては火災に繋がる恐れがあるので床下への散布にはあまり適しません。
また、消石灰もただ大量に床下に散布すれば良いというわけではなく、散布する場所の表面が多少見えなくなる程度で大丈夫です。
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まとめ
床下浸水が発生した後は、素早い作業でしっかりと乾燥させたいですね。
早く日常を取り戻したいですし、健康への被害や悪臭の発生を防ぐことにも繋がります。
そのために、この記事がお役に立てれば幸いです。