梅雨の時期になり、空気がジメジメするとナメクジが現れるようになります。
外を出入りする際に衣服にくっついていたり、外で活動している時にナメクジをうっかり触ってしまうことも増えてしまいます。
ナメクジは見た目が不快であるだけでなく、花壇の花や畑の野菜に被害を与える害虫として知られていますが、触った後の対処方法を間違えると健康に被害を与えることもあります。
しかし、ナメクジを触った後の具体的な対処方法がわからないと困ってしまいますよね。
そこで今回の記事では、ナメクジを触った時の対処方法について、お伝えさせていただきます。
ナメクジを手で触ったらどうなるのか?
日本に生息するナメクジからは、毒や感染症になるようなウイルスは今のところ確認されてはいません。
そのため、ナメクジを手で触っても毒や感染症を恐れる必要はありません。
しかし、人間にとって危険な寄生虫の宿主になっていることがあり、ナメクジに触った時に手に付着する可能性があります。
その寄生虫は「広東住血線虫(かんとんじゅうけつせんちゅう)」と呼ばれ、人間に寄生した場合は脊髄や脳の血管、髄液の中で寄生虫が死ぬまで存在することになります。
こうなってしまうと広東住血線虫症になることがあり、軽度のものであれば自然治癒で2~4週間ほどでなくなります。
しかし、最悪の場合は、好酸球性髄膜脳炎(こうさんきゅうせいずいまくのうえん)を引き起こす可能性があります。
好酸球性髄膜脳炎の症状には、「激しい頭痛・発熱・嘔吐・知覚異常・昏睡」などの危険なものが多く、感染虫数が多く重篤な場合は死亡することもあり、治ったとしても後遺症として「てんかん・失明・知能の遅れ」などの症状が残る可能性があります。
ちなみに、こういった症状が現れることを防ぐ対処療法は可能ですが、広東住血線虫などの寄生虫に対する有効な治療法はありません。
もちろん、すべてのナメクジの身体の中に広東住血線虫が寄生しているわけではありませんが、ナメクジを手で触った時に注意すべきなのは間違いありません。
ナメクジを触った時の対処方法はこれ!
ナメクジを触らないことがベストではありますが、ナメクジに気が付かなかったりして触ってしまうことは十分にあり得ます。
基本的に、生きているナメクジから人へ寄生虫が移る可能性は低いのですが、ナメクジが死骸である場合は体液とともに寄生虫が出てくるので絶対に触ってはいけません。
特に、家庭菜園などをしているご家庭であれば、生野菜を洗う際にナメクジが付いていないかをしっかりと確認しましょう。
仮にナメクジが付いていなくても、寄生虫が付着している可能性があるので、生野菜はしっかりと洗うようにしてください。
そして、ナメクジを触った時の対処方法は「すぐに手をよく洗うこと」になります。
手を洗う際は、ただ流水で洗うだけでなく、石鹸などを使用して洗うようにしましょう。
また、小さい子どもの場合はナメクジを食べなくても、触った手を口に含む可能性があります。
万が一そういった事態になった場合は、すぐに病院を受診するようにしましょう。
ナメクジを誤って食べてしまった場合は?
前章にもあるように、体内に入った寄生虫に対する有効な治療法はありません。
そのため、病院では痛みなどの症状を緩和するための対処治療が行われます。
とにかく、素人にどうにか出来る問題ではないので、急いで病院を受診するようにしましょう。
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まとめ
ナメクジに寄生している寄生虫「広東住血線虫」は本当に危険な存在です。
そんな寄生虫から健康を守るために、この記事がお役に立てれば幸いです。