妊婦が野良猫に噛まれたり引っ掻かれたらどうなるのか? | ごろん小路。

妊婦が野良猫に噛まれたり引っ掻かれたらどうなるのか?

「妊娠中に野良猫に噛まれた!?」

こういった経験をする方がいらっしゃるかと思います。

噛まれる以外にも、野良猫の爪に引っ掻かれるといったことは普通に起こりえますからね。

ただ、ここで気になるのがお腹の中の赤ちゃんへの影響です。

「野良猫に噛まれることで何らかの病気に感染するのではないか?」と不安になりますよね。

そこで今回の記事では、

  • 妊婦が野良猫に噛まれたり引っ掻かれたらどうなるのか?
  • 妊婦が野良猫に噛まれた時の対処方法はこれ!

これらのことをお伝えさせていただきます。

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妊婦が野良猫に噛まれたり引っ掻かれたらどうなるのか?

1・トキソプラズマ症
「トキソプラズマ症」とは世界中で見られる感染症で、「トキソプラズマ」と呼ばれる単細胞動物である原虫に感染する「原虫感染症」とされています。

トキソプラズマは、これに感染している猫科の動物が排泄する糞便中のオーシスト(小さな虫体を含んだ卵のようなもののこと)を摂取した場合などによって人間に感染します。

あるいは、野良猫が自分のフンを触った後に引っ掻かれると同様の危険が発生する可能性があります。

特に、妊娠中にトキソプラズマに初感染した場合は非常に危険です。

原虫が母親から胎盤を経由して胎児に移行した場合、死流産を招いたり、網脈絡膜炎・脳水腫・脳内石灰化・神経・運動障害・発熱・リンパ節腫大・貧血・発育不良などの症状を引き起こす危険性があるからですね。

ただ、胎児に問題が発生する感染は、母親が妊娠中に初めてトキソプラズマ症にかかった場合だけです。

そのため、過去(妊娠の6ヵ月以上前)に母親がトキソプラズマ症にかかったことがある場合は、問題はないといわれています。


2・破傷風(はしょうふう)
「破傷風」とは、土の中に存在する「破傷風菌」に感染することで発症する病気のことです。

例えば、野良猫が土の上を歩いた後、そのまま爪で人の手を引っ掻くなどのことをすると感染する可能性があります。

ただ、日本人は幼少期に破傷風の予防接種をしていることがほとんどなので、たとえ野良猫に手を引っ掻かれたりなどしても破傷風を発症する可能性はほぼありません。

また、破傷風は予防接種をすることでほぼ確実に予防が可能だとされています。

これは妊婦の方も同様で、妊婦が予防接種をすることで、生まれてくる赤ちゃんの予防にもなります。

そのため、破傷風の予防接種を受けていればまず問題はありません。

万が一、何らかの理由により破傷風の予防接種を受けていない場合は、医師と相談して予防接種を受けられるかを確認するようにしてください。


3・猫ひっかき病=バルトネラ症
「猫ひっかき病=バルトネラ症」とは、その病名が示すように主に猫の掻傷・咬傷により感染する感染症です。

主な感染経路としては、

1・野良猫に寄生したノミが糞便とともに菌を排出
2・野良猫が毛づくろいなどをして口や爪に菌が付着する
3・そのままの状態で野良猫が人間を噛んだり、爪でひっかくなどをして感染する

以上です。

猫ひっかき病に罹患してしまうと、野良猫によって傷つけられた箇所に丘疹・水疱・化膿が発生したり、リンパ節の腫れが硬くなり押すと痛むようになります。

通常であれば、症状が重篤化することは少ないですが、妊婦の方のように免疫力が低下している状態だと重症化する危険があります。

具体的には、意識障害をおこす脳症・髄膜炎・肝膿瘍(かんのうよう)などの症状が挙げられます。

妊婦が野良猫に噛まれた時の対処方法はこれ!

1・傷口を流水でしっかり洗う
妊婦の方が野良猫に引っ掻かれた場合、まずは傷口を流水でしっかりと洗いましょう。

前章にもあるように、野良猫に引っ掻かれた傷口から菌やウイルスが侵入してしまいますからね。

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もちろん、傷口に残っているゴミや猫の毛なども綺麗に洗い流しましょう。

この時に使用する流水は水道水であれば大丈夫です。

あるいは、場所が屋外ならコンビニなどで販売されているペットボトルの水でも問題ありません。

また、野良猫に引っ掻かれたのではなく噛まれた場合は、猫の口腔内の粘液などが傷口に付着しているので、丁寧に傷口を洗って粘液を取り除くよう注意をしてください。


2・傷口の消毒を行う
野良猫に引っ掻かれた傷口は必ず消毒液で消毒するようにしてください。

傷口の消毒は、菌やウイルスの繁殖を防ぐため必要な処置なので、オキシドールやアルコールなどを使って時間をかけて消毒すると効果的です。

ちなみに、手元にアルコールなどの消毒液がない場合は、野良猫に引っ掻かれた傷口を石鹸で洗うことで代用できます。

また、屋外などで野良猫によって引っ掻かれた傷口の消毒を行いたい場合は、コンビニや薬局などで消毒液が販売されています。

販売員に事情を説明して、消毒液を購入すると良いでしょう。

野良猫に限らず、消毒液は何らかの怪我をした時に非常に役立つので、普段からストックを用意しておくと便利です。

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3・病院を受診する
野良猫に引っ掻かれた傷口への処置が終わったら、必ず病院を受診するようにしてください。

妊婦の方は栄養状態が悪くなりがちで、その結果、免疫力が低下していることが多いため、症状が重篤化する可能性があるからですね。

野良猫に引っ掻かれたり、噛まれたりした場合は病院で救急外来 (ER, emergency room) を受診しましょう。

ちなみに、日本の救急外来には内科系・外科系など専門の異なる医師がいますので、外科系の医師がいるかどうかを確認して受診するとトラブルを減らすことが出来ます。

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まとめ

野良猫に妊婦の方が引っ掻かれると、赤ちゃんへの影響が懸念されますよね。

そういった不安を解消するために、この記事がお役に立てれば幸いです。

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