「甘酒」はお正月や初詣の時に飲む機会がありますよね。
栄養が豊富で「飲む点滴」とも呼ばれる甘酒は素晴らしい飲み物です。
しかし、妊婦の方が飲む場合は、お腹の赤ちゃんへの影響が心配になります。
また、うっかり甘酒を飲んでしまったというケースもあるでしょう。
そこで今回の記事では、
- 妊婦は甘酒を飲んでも大丈夫なのか?
- 妊婦が甘酒を飲んでしまった場合の対処方法とは?
これらのことをお伝えさせていただきます。
妊婦は甘酒を飲んでも大丈夫なのか?
妊婦の方が甘酒を飲んでも大丈夫かどうかは、「甘酒の種類」によって変わります。
より正確に言えば、妊婦の方がアルコールを摂取することは、お腹の赤ちゃんに悪影響を与える可能性があるからです。
例えば、妊娠期にアルコールを常用すると、知能障害や発育障害を伴う胎児性アルコール症候群の子どもが生まれる可能性が高くなってしまいます。
そのため、妊婦の方はアルコールが含まれる食品は絶対に避ける必要があるわけです。
では、甘酒はどうなのかと言うと、アルコールが含まれるものと含まれない種類の甘酒が存在します。
まず、甘酒には「米麹(こめこうじ)」から作られるものと、「酒粕(さけかす)」から作られるものの2種類があります。
この2つの内、「米麹から作られた甘酒」にはアルコールは含まれません。
甘酒とありますが、お酒ではないということですね。
製品にもよりますが、成分表などにアルコール度数0%の表示があるかと思います。
逆に、「酒粕から作られる甘酒」には微量ながらもアルコールが含まれています。
原料である酒粕そのものがアルコール度数が8%ですし、甘酒をつくる過程で沸騰させてアルコールをかなり飛ばすとはいえ、アルコールはしっかりと残っています。
そのため、妊婦の方が酒粕から作られる甘酒を飲むことは危険です。
また、酒粕から作られる甘酒の場合、成分表示だとアルコール度数は1%以下となるため、分類上は「ノンアルコール」・「清涼飲料水」として扱われることに注意してください。
「ノンアルコール表記だから大丈夫」だとか、「アルコール度数0%の表示は確認した」というだけでは判断ができないわけですね。
実際、日本の法律上でもアルコール度数1%未満のものであれば、未成年でも飲むことが許されています。
そのため、妊婦の方が甘酒を飲む場合、成分表示を確認して酒粕が材料に使われているかをチェックするようにしてください。
妊婦が甘酒を飲んでしまった場合の対処方法とは?
妊婦が甘酒を飲んでしまった場合、残念ながら具体的な対処方法はありません。
ただ、摂取した甘酒が「少量であれば」基本的に問題ないと言われています。
残念ながら、完全に安全であると断言は出来ませんが、前章にもあるように甘酒のアルコール度数は非常に低いです。
通常のお酒のようにアルコール度数が高くないので、お腹の赤ちゃんへの影響も小さいというわけですね。
とは言え、アルコールは胎児性アルコール症候群などを引き起こす可能性があるため、摂取することは避けるべきです。
また、体調に何らかの異変が生じた場合は、すぐに病院で医師による診察を受けてください。
ちなみに、アルコールが含まれない「米麹から作られた甘酒」は妊婦の方でも飲むことが出来ますが、頻繁に摂取することは避けた方が無難です。
というのも、甘酒は高カロリーな飲み物なので、ブドウ糖は適量なら身体にいいのですが、血糖値が上がりやすい性質があるため過剰摂取は高血糖になってしまう可能性があります。
特に、妊娠糖尿病になってしまった妊婦の方は注意が必要になります。
甘酒を飲む場合、コップ1杯程度を目安にしておくと良いでしょう。
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まとめ
甘酒は「飲む点滴」と言われるほど栄養が豊富な飲み物です。
ただ、妊婦の方が飲む場合は、様々なポイントに注意して、適切に摂取するようにしましょう。
そのために、この記事がお役に立てれば幸いです。